人気ブログランキング | 話題のタグを見る

民主党内に亀裂 どれが政権公約なの?

2010年7月1日 08時56分





 参院選で民主党は同じ党かと疑うほどの内部バトルを演じている。小沢一郎前幹事長と党執行部との対立である。お互いに批判のボルテージを上げるばかりで、「分裂選挙」の様相を呈している。小沢氏は自身の資金管理団体の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、検察審査会の2度目の議決を待つ身ながら党内では依然、最高実力者と目されている。


 小沢氏は党が参院選マニフェスト(政権公約)で、子ども手当の満額支給断念など昨年の衆院選マニフェストから後退させたことを批判、消費税をめぐる菅直人首相の「自民党の10%を参考にする」との発言にも「(衆院選で5%に据え置くと)約束したことは何としても守らなければならない」とトーンを上げる。


 これに枝野幸男幹事長らは「硬直的な考え方をするのは結果的に国民に迷惑を掛ける無責任な大衆迎合だ」と激しく反論している。





 消費税率引き上げについて菅首相の姿勢はぶれているとみられても仕方がない。


 マニフェストの発表で菅首相は「自民党の税率10%を参考にする」と発言した。その後の会見では「公約と受け止めてもらって結構だ」とさらに踏み込んだ。この消費税発言が影響したとみられ、V字回復を果たした内閣支持率はここにきてダウンした。参院選に向けた有権者の動向を探る共同通信社の2度目の全国電話世論調査で支持率は6・0ポイント下落し、58・8%となった。菅首相はサミットに出席したカナダで「超党派での議論を呼びかけただけで、公約ではない」と修正した。


 党内対立の背景には参院選後の政権枠組みをめぐる思惑がありそうだ。参院選で単独過半数が獲得できなかった場合の連立をめぐって執行部幹部の発言が二転三転する。具体的な連携の話を出したかと思うと、党内から批判されるや、ひっ込めるなど混乱気味だ。





 民主党は、沖縄選挙区で全国で唯一公認・推薦候補を出すことができなかった。


 米軍普天間飛行場問題で沖縄の頭越しに移設先を名護市辺野古とした「日米合意に基づいて」とマニフェストに盛り込み、猛烈な反発を招いているからだ。全国比例区の喜納昌吉氏は抗議し「県外・国外」を主張している。


 事実上、三つどもえの沖縄選挙区でも有権者は戸惑っているのではないか。


 もともと、辺野古案を進めていたのは自民党政権である。自民党も県連との間でねじれている。マニフェストでは「在日米軍再編を着実に進める」と書いている。これに対し、県連は独自公約として「県外・国外を強く求める」と明記し、島尻安伊子氏も県外移設を唱えている。山城博治氏は県外・国外移設、伊集唯行氏は無条件返還を訴えている。3人とも県内移設反対では一致しているのである。


 島尻氏は消費税率10%引き上げのマニフェストにも明確に反対の立場だ。




 二大政党のいずれも何を公約にしているのか本当に分かりにくい選挙になっている。








沖縄タイムス

by exjwq9 | 2010-07-01 22:38  

<< 中台経済協定 沖縄もチャンス生かせ 教職員の病休 原因究明し効果的対策を >>